
新築マンションの内覧会におけるチェックポイントや、事前に準備するものなどについてまとめました。
住宅メーカーによって違ってくるとは思いますが、 新築マンションの内覧会は入居可能日(完成予定日)の前に1日~2日間だけ室内を見学することができる日です。
この内覧日に、建具の取り付けや水圧、換気やクロスの傷などを確認し販売店へ報告することにより、入居前までにそういった不備を治してもらうこというもの。
また、 内覧日以降は入居可能日(完成予定日)までは室内を見ることができない場合が多いので、内覧するにあたっては十二分の事前準備とチェック項目の作成が必要と言えるでしょう。
内覧後は「確認しました」という書類にサインをすることになりますので、入居後に見つけた不備(例えばクロスのキズ)については、 入居前のものなのか、入居後についたキズなのかを証明することが難しい場合があるため、販売店との折衝がスムーズに進まないということも想定できますし、家具を置いた後となれば、修繕に際して家具の移動など面倒も増えます。

そうならないためにも、内覧会には万全準備で挑む(?)気持ちで向かいましょう!
目次
新築マンション内覧会の持ち物
新築マンション内覧会に持っていくべきものはコチラです。
- 間取り図のコピー
- 筆記用具
- メジャー
- 水平器
- タオル
- マスキングテープ
- ライト(照明)
- スリッパ

大した大荷物にはなりませんし、ネットやホームーセンターで入手できるものばかりなのでケチらずにしっかり準備しましょう。
間取り図のコピー
間取り図通りの間取りになっているかは大前提ですが、 不備のある場所を記録し、販売店と自身の間で修繕個所の伝達間違いがないようにするためにも間取り図は必ず用意しておきましょう。
家具の配置や配色などにも使えるので、間取り図のコピーはよく使います。

筆記用具
修繕が必要な個所や、確認が必要な個所などに適宜メモをするために、シャーペンや黒ペンのほかに、色付きのペン(蛍光ペンなど)を2、3色用意しておくと、目的に合わせて使い分けができるので便利です。
メジャー
間取り図や、詳細な図面があるので部屋のサイズはわかってはいるのですが、実際に室内に入ってみて天井の高さや、床の色、天井の色などにより、広く感じたり狭く感じたり、 多少なり色彩心理の影響を受けることになります。
色彩における錯覚を感じたうえで、家具の大きさや配置を考えることはとても重要です。


メジャーを持っておくと、 色彩心理の錯覚をしている状態ではどれくらいのサイズの家具が適しているのかを調べることができるので必ず持っておきましょう。
ぶら下げるタイプの照明をつける場合も、天井から何センチ下がったところに電球があるのがベストなのかをメジャーで確認しておくと良いでしょう。
できれば、裁縫などに使うテープ状の巻き尺ではなく、コンベックスと呼ばれるメモリ部分が水平を保持するタイプの物のほうが先端が0起点なので、部屋の隅からの寸法を正確に測ることができるし、たるみもなく正確に測ることができます。

今後、マイホームの管理をするにあたって、コンベックスタイプのメジャーは1つあると便利ですよ。
色彩心理による錯覚
例えば、黒い天井と白い天井の場合、同じ高さであっても黒い天井のほうがより低く感じる錯覚
水平器
水平器とは、床が水平なのか?壁やサッシが垂直に取り付けられているかを調べるためのツールです。
建設やインテリア関係の仕事に従事していない人には、一生に何度も使う道具ではありませんが、水平確認を怠ってしまい、 ごくごくわずかな床の傾き(本人も気づかない程度)の中で長期間生活することで身体に影響を受けることがあります。
また、窓枠が垂直についているかを確認しておくことで、サッシの開け閉め時の音や、開閉のスムーズさに違いが出てきますので、きちんと確認をしておきましょう。
水平器はダイソーやセリアなどでも見かけますが、精度についてはあまり信用できないというレビューが見られます。
ホームセンターやネット通販を使えば1,000円~3,000円で購入することができます。

水平器はタジマやエビスというメーカーがおススメです。
また、大きな地震が起きたときや、近所で大きな工事が行われた時など、建物に大きな力が加わった可能性がある時に、いつでも確認することができるので持っておくと安心です。
内覧会以降、使う機会がないのが一番なんですけどね。
タオル
キッチン、洗面台、シャワーなどの水回りは必ず確認しましょう。
水圧や、長時間出しっぱなしにした際に、水道の取り付け部分から水が漏れていないかなど遠慮せずガンガン水をだしましょう。

マスキングテープ
マスキングテープで印をつけておくことで、販売店や施工業者に的確に修繕個所を伝えることができます。
また、 バスタブや洗面台の見えないヒビ、栓に不備がないかを確認するのに役に立ちますので目立つ色のマスキングテープを準備しておきましょう。

100均のマスキングテープで十分です!
ライト
新築の場合、自身で照明器具を用意するわけですから、作り付けのライト以外は照明がない状態です。
また、 クローゼットやシンク下の収納部分など暗い場所の確認には懐中電灯などで明るく照らして確認しましょう。
スリッパ(靴下)
新築とはいえ、完璧に掃除されているわけではありません。
資材のホコリなどが落ちている可能性がありますので、念のため スリッパや汚れてもいい替えの靴下を持っていくと安心です。

新築マンション内覧チェック項目
では、部屋別のチェック事項について説明していきます。
入室して最初にやること
入室したら、すべての水道を開けて水を出しっぱなしにしましょう。
引き渡し日までは水道・光熱費は売主負担なので、ケチらずじゃんじゃん開栓です。
水圧は一定を保っているか?
取り付け部分から水が染み出ていないか?
シンク下の水道管に異常はないか?
下の階に漏れていないか?(超重要!)
ある程度の時間出しっぱなしにして、不具合がないか確認です。

正常に作動していることが確認出来たら締めるのを忘れずに。
玄関
扉と下駄箱の確認がメインです。
玄関の ドアノブ、建具の取り付けが甘くないか、鍵の作動はスムーズかなど、繰り返し何度も開け閉めしましょう。
また、 手を使わすに自然に扉が閉まる様子を観察してください。
その時、2段階開閉(始めは早く、最後は緩やかに閉まる)が望ましいのですが、閉まる瞬間に緩やかにならず激しく「バン!」と閉まる場合があります。
これは、扉の上部に取り付けられているドアクローザーの調整が必要になってきます。

下駄箱については、目が届かない分、雑な施工になっている可能性が無きにしもあらずです。
ライト(照明)を使って、隅まで確認しておきましょう。

キッチン
水回りですし、細かな設備が集中していますので、時間をかけて確認しなければなりません。
シーリング(防水目的でキッチンと壁の隙間に使う充填剤)は雑になっていないか確認し、隙間や見た目に問題のある充填跡があれば手直しをお願いしましょう。
また、吊戸棚や引き出しの作動や、ガタツキ、扉同士の高さが揃っているか?
コンベックスタイプのメジャーであれば、左右の扉が同じ高さになっているか確認することができますよね?

加熱周りも確認が必要ですので、HIヒーターのキッチンの場合はHI対応の小鍋を用意し、水を沸騰させて動作確認をした方が良いでしょう。
(ガスの場合は、目視でわかりますよね)
食洗器や換気扇の確認も忘れないようにしましょう。
部屋(洋室)
隅から隅まで小股で歩いて床を確認してください。
きしみ(音)はないか?
キズはないか?
壁との接触面は丁寧に仕上げられているか?
クロスの場合、継ぎ目は目立たないか?
水平か?
特に、クロスの継ぎ目(ジョイント)部分に隙間があると、経年劣化でどんどん隙間があいたり、めくれてくる場合があるのでしっかり確認しましょう。
他には、カーテンレールは水平に取り付けられているか、サッシの開閉はスムーズか?(水平・垂直に取り付けられていないと異音がしたり、ガタツキが起きます)


部屋(和室)
こちらも、隅から隅まで小股で歩いてきしみや異音の確認をしましょう。
部品を使っていない分、ふすまの開閉は入念に確認しておきましょう。

畳表にキズや色むらがないかも確認してくださいね。
工具を置いたり、何かを引きずった場合にキズが付くことがありますので・・・(畳は工場出荷なので最初はキズはついていないはずです)
トイレ
実際に使用して確認するのがベスト!

便器にヒビがないか、ウォシュレットの作動チェックの他に、トイレ内の収納についても確認を怠らないようにしましょう。
緊急時、扉の鍵は外から開けることができるかについても確認しておくべきです!

風呂場・洗面所
バスタブや洗面台に栓をして水をため、ある程度たまったら水をとめ、 水面ギリギリにマスキングテープを貼っておき、内覧会終了後に水位が下がっていないかを確認してください。
確認後は栓を抜き、排水がスムーズに行われているか確認をしてください。

バスタブは肌が触れる場所ですので、擦り傷などがないかも確認しておくと良いでしょう。
また、 風呂場についても緊急時に外から扉が外せるか、販売店に確認をしてください。
バルコニー
物干し器具のチェック、水勾配の確認(排水溝に向かって流れていくか)をしましょう。
避難ハッチがついている場合が多いと思いますが、使用方法については販売店に確認してください。
他の共有部分
共有部分とはいえど、自分しか使用しない郵便受けの鍵の作動や、扉の開閉もこのタイミングで確認しておくと良いでしょう。
トランクルームや、部屋ごとに割り振られた自転車置き場や駐車場があるのであれば忘れずに確認です。
新築マンション内覧会チェックポイントと事前準備まとめ

事前に持ち物やチェック項目を把握して内覧会にのぞむことで、引き渡しの際に完璧な状態で入室することができます。
入居後でも手直しはできますが、業者の空いている日を待つ必要があったり、家具の移動、長時間の待機など面倒がたくさん。
内覧会で一斉に確認し、引き渡し日までに業者が全室の手直しをするというスケジュールになっているので、入居する側もそれに合わせて入念な確認をしておいた方が後々が楽なのです。
- 間取り図のコピー
- 筆記用具
- メジャー
- 水平器
- タオル
- マスキングテープ
- ライト(照明)
- スリッパ